伊丹様、はじめまして〇〇と申します。

友人に伊丹さんのホームページのことを聞いて早速アクセスしてみました。
というのは前から伊丹さんに聞きたいことがあったからです。

カンタービレのCDのジャケットに使っているニコラ・カラーチェのマンドリンのことです。
確か前に東京の〇〇〇〇に置いてあったものだと思うのですが、そうですよね?
そのときに”NICOLA MARIA CALACE”とラベルに書いてあったのを覚えています。
ニコラ単独の楽器があるのか!と驚きました。(彼がアメリカに渡ったとされる年の記憶
が曖昧だったので1903年製と言うのはあまり覚えていません。)

ニコラの渡米については、ラファエレの母親が後妻でありニコラと血縁が無く、
継承者をめぐるお家騒動ではないかという説もありたいへん興味深いです。
渡米後の1903年のしかもニコラ単独の楽器があるとは更に興味が増します。

更に興味深いことに私が今年のはじめにヨーロッパのオークションで手に入れた
ラファエレ・カラーチェのマンドリンが伊丹さんの楽器にそっくりなのです。
写真と添付いたしましたので見てください。
アームガードの形状は違いますが、ほぼ同じ楽器です。
1904年製で、ラファエレ単独のラベルが貼られています。
しかも、”BREBETTATO”(特許品)と言う意味の焼印が押されています。

実はもう1本同じタイプのマンドリンを見た事があります。
〇〇さんが所有するマンドリンで、
これは1901年製で”FRATELLI CALACE”となっているようです。


カラーチェは1890年ごろは”NICOLA E RAFFAERE CALACE fu ANTONIO”
のラベルでした。
(アントニオの息子のニコラとラファエレ・カラーチェってとこでしょうか)
1900年ごろには”FRATELLI CALACE”というのが出てきます。
(カラーチェ工房という意味です。)
そして、1903年のニコラと1904年のラファエレそれぞれ単独の楽器。

兄弟の仲たがいがあり、工房品となり、分裂・・・・なんてストーリーを想像します。


長く書いてしまいましたが、そこで伊丹さんに教えて欲しいのは、
その楽器のラベルにかかれている住所です。
工房は同じでラベルだけ異なるのか、別の工房で同じ物を造ったのか
調べたいのです。
ちなみに私のラファエレは”Via Chiaia 207”となっています。


余談ですが、カラーチェの工房は移転が多く、3〜4年で変わっていることが多いです。
今のところ10年以上同じところにいた形跡がありません。
これに対しヴィナッチャ家は200年ぐらい同じ通り(Rua CATALANA)に住んでいます。


長くなってすいませんでした。
返信、お待ちしております。