〇〇さま

はじめまして。
メールありがとうございました。
お問い合わせの件、私にとってもとても興味あることです。

> 確か前に東京の〇〇〇〇に置いてあったものだと思うのですが、そうですよね?
その通りです。
一昨年の秋、〇〇〇〇に楽器を見に行ったとき、棚に忘れ去られたように2本あった
オールドマンドリンの内の一本がニコラでした。
その時は楽器の状態はひどく、フレッチングもめちゃめちゃで、指板もずいぶん
摩耗して(というより凹んでいた)、すぐに使えるような状態ではなかったです。
ただ、大変ひなびた音色に心引かれてニコラ・カラーチェだったこともあり
購入を決めました。
買ってすぐCD(「カンタービレ」)の録音があったので、リュートとの曲のみ使用する事にしました。
というか、あまりに状態が悪く、たくさんの曲に使うことはできなかったからです。
指板が凹んでいた為、弦高が高く、押えが大変の上、調弦もあわず、1弦は
20フレットしかなく、弾けない曲もあったからです。
あのCDの録音は、応急処置を施しただけのもので、その後の大修理前、
最後の状態の音です。

ニコラ単独のラベルがそんなに珍しいとは知りませんでした。
他に例はないのですか。

> 渡米後の1903年のしかもニコラ単独の楽器があるとは更に興味が増します。
1901年渡米が通説ですよね。本当に不思議ですね。

> 更に興味深いことに私が今年のはじめにヨーロッパのオークションで手に入れた
> ラファエレ・カラーチェのマンドリンが伊丹さんの楽器にそっくりなのです。
びっくりしました。本当にそっくりです。
CDのジャケット撮影の時点ではブリッジも指板も作り直し、1弦のフレットも4つ
増やしていますが、修理前はアームガード以外はそっくりです。ブリッジも一緒で
す。
修理された〇〇さんは、アームガ−ドは後からつけた物ではないかとおっしゃって
いましたが・・・。

> 長く書いてしまいましたが、そこで伊丹さんに教えて欲しいのは、
> その楽器のラベルにかかれている住所です。
NICOLA.M.RIA.CALACE
NAPOLI
Settedolori a Toledo ,No 3a-76
の下に1903と直筆と見られるサイン(N.M.Calace)があります。

それでは今後ともよろしくお願いいたします。